森美術館「ルイーズ・ブルジョワ展」に行ってきた。副題は「地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」だそうで、うむまぁ怨念というか重苦しい情念のこもった作品群。例の《蜘蛛》シリーズから《ヒステリーのアーチ》《カップル》といった重厚な立体物は見応えはある。初期絵画やグワッシュは素朴な味わいがあるのだが、冒頭に出てくる《出産》《授乳》のシリーズをはじめ、伝記的背景のメッセージ要素が強すぎてちょっと引いてしまう。それが本質なのかもしれないが、プレゼンテーションとしてどんなものかな
サーキット2+体幹+ラン30分(266Kcal、3.86Km)。読み物はNYTimesからThe French Philosopher Whose Romantic Theory of Time Was All the Rage 1910年代にはアメリカや世界で引っ張りだこの人気を博しそのご急に忘れられたような哲学者アンリ・ベルクソンの新しい伝記をエミリー・ヘリングが著した。その『創造的進化』や時間論など
ジャック・デリダ/福本修訳「アーカイヴの病」を読んだ。アーカイブの元となるアルケーに「始まり」と「掟」の意味があることから、起源の記録+保管・管理=法規範的次元を持つこと、それには印刷機械と割礼が関わること云々。フロイトの言う破壊欲動は痕跡を抹消してアーカイブを破壊する(アーカイブの病)。記憶=内的アーカイブを外在化する「不思議のメモ帳」=アーカイブの理論としての精神分析、しかしそれは電子メールほかの技術に置き換えられる(アーカイブの問いは…未来そのものの…明日に対する応答、約束、責任の問いである)。アーカイブと考古学の緊張関係。抑圧しながらアーカイブ化する。無意識→仮想的=潜勢的と現実的を区別せず保存→アーカイブの構造は亡霊的。DA学会で言及された潜在的アーカイブはこのあたりか?
サーキット2+体幹+ラン30分(268Kcal、3.88Km)。読み物はNYTimesからPeeling the $6.2 Million Banana: An Auction Explainer 水曜日のサザビーズのオークションで、マウリツィオ・カテラン(18金のトイレなどで知られるコンセプチュアル・アーティスト)の「コメディアン」というバナナ作品が9億円以上という異常な価格で落札された。バナナは腐っても設計書と認証が得られるので大丈夫なこと、起業家にとっては宣伝になるだけでなく美術館の理事に起用されるなどの利点があること、再販された作品の対価は英仏伊などでは一部作家にも還元されるが米ではその仕組がなくNFTが期待されること、など
オペラシティ「松谷武判」展に行ってきた。具体美術協会のメンバーという認識で、最初の部屋はいかにも、続いて《繁殖》シリーズなどがでてくるとどうも生々しく、さらに黒一面の一部が盛り上がる《流れ》《雫》などのシリーズはまぁそうかなという感じだったが、上の階で2本の創作ドキュメンタリーを見てボンドを流しながらヘアドライヤーや扇風機で乾かしてその風で波打ってくるなどの過程が分かると俄然興味が湧いて、再び後期の作品群へ。黒に盛り上がりというのはありがちのようだがなるほどこうしてオリジナリティが生まれるという。収蔵品展081で白髪一雄らの作品を見て、盛り上がると言ってもいろいろあるものだと改めて
サーキット2+体幹+ラン30分(280Kcal、3.94Km)。読み物はNYTimesからInching Toward a Fusion Energy Future ずっと難しいとされてきた核融合について、最近の研究者、起業家、投資家などは商業化は近いと感じているようだが、まだまだ難関はある。関連してCOP29では脱炭素のために原発が必要という議論も
masaka
says 1 weeks ago @Edit 1 weeks ago
散歩していたら、幼い子が落ち葉を母にプレゼントしているところに何度か出会った。大切なもの見つけたね。ようやくいい季節になってきた
うっかりの極致で熱い鍋に触ってしまいⅡ度の火傷。30分ほど水道水で冷やしたが水ぶくれもできていて、土曜午後に診てもらえるところに駆け込んでステロイドを処方してもらった。日曜でなかっただけましか。何かに気を取られていると注意散漫になりがちで、要注意
辻惟雄「最後に、絵を語る。」を読んだ。《奇想の系譜》が注目されすぎて正統派の肩身が狭くなりすぎているということから、やまと絵、狩野派、応挙と芦雪、さらに(私の好きな絵として)かるかやと東山魁夷についてインタビュー形式で語る。細部に踏み込みながら分かりやすい。そして最後に山下裕二との師弟対談で4章の国宝候補リストを踏まえて全体を振り返り、整理もしてくれる。誠に貴重な証言でありまた格好の入門書でもある。日曜美術館でもときどきお姿をお見かけするが、お元気でいらっしゃることは宝
masaka
says 2 weeks ago @Edit 2 weeks ago
サーキット2+体幹+ラン30分(276Kcal、3.93Km)。読み物はNewYorkerからHaruki Murakami on Rethinking Early Work 村上春樹「街とその不確かな壁」の英訳が今月出たようで、作者にメールでインタビュー。放棄した初期中編の書き直しや2つの世界、宙吊りにも思える終わり方などについて。歳を重ねて考えも技量も向上したというはなし。いくつかヒントを与えつつ最後は読者それぞれが考えるのだと