あんな酷いことをしたのに、あんな優しい言葉をかけてくれる子に、私はなんてことをしてしまったんだ。
無視と礁渓。これがどうしても耐えられなかった。悲しかった。今更後悔しても仕方ないけど、ごめんなさい。
辛い思いをしている、というのを分かって欲しかった。怖がらせてしまって、本当に申し訳ないと思う。
幸せになる条件の一つに、他人の不幸を気にしない、というのがある。他人を気にかけると自分の幸せを失うから、人を平気で無視する。
無視している側は、いい気分だろう。だが無視された側はただひたすら辛い。友達、大切な人と思っていたならなおさら。
ここ数年は台湾に行くために働いて、生きてきたと言っても過言ではない。
忙しいから会わない、連絡しない、ということは、それだけ存在が軽いということだろう。今にして思えば、とっくの昔に飽きられていた。それでも信じていた自分を悔やむ。
座ることもなく、荷物を置くこともなく、空港から直行で、顔を合わせてさよなら。これはどう考えてもこっちを嫌ってるよね。