遙かなる時空の中で2 和歌
latest #24
笑まししからに妻と言ふべしや
4 years ago @Edit 1 months ago
序章

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延喜御時に、秋歌めしけれはたてまつりける

花見にと 出でにしものを
秋の野の 霧に惑ひて 今日は暮らしつ

あの頃は
花を見るために 出かけたものでした
この頃は 秋の野原の
霧にまようみたいにして 今日も暮らしているのです

紀貫之  後撰和歌集 巻六 秋歌中 歌番号 272

from  はじめての八代集その十八
笑まししからに妻と言ふべしや
10 months ago @Edit 1 months ago
一二章 白虎院編

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いろいろの 花のひもとく 夕暮れに
ちよまつむしの 声ぞ聞ゆる

色様々の花の蕾がほころびる秋の夕暮に、千年も生きるという松の名に因む松虫の声が聞える。なんとめでたく、情趣深いことだろう。

清原元輔 後拾遺和歌集 巻四 秋上 歌番号 266

from やまとうた
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10 months ago @Edit 1 months ago
一二章 白虎帝編

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同じ御時せられける菊あはせに、州浜をつくりて菊の花うゑたりけるに加へたりけるうた、吹上の浜のかたに菊うゑたりけるによめる

秋風の 吹きあげに立てる 白菊は
花かあらぬか 浪のよするか

秋風の吹く吹上の浜に立てる白菊は、花だろうか、そうではないのか、波が寄せているのだろうか。

菅原朝臣 古今和歌集 巻五 秋歌下 歌番号 272

from Yahoo!知恵袋
お部屋
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笑まししからに妻と言ふべしや
10 months ago @Edit 10 months ago
幸鷹宴の松原場所説明

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年寒くして松柏の凋むに後るるを知る

「論語‐子罕」:子曰、歳寒然後知松柏之後凋也

寒い冬にこそ、他の植物がしおれても、松や柏は緑を保っていることがわかる。

from コトバンク
笑まししからに妻と言ふべしや
10 months ago @Edit 1 months ago
翡翠朱雀門場所紹介

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みかきもり 衛士のたく火の 夜は燃え
昼は消えつつ 物をこそ思へ

皇居の門を護る衛士(えじ)の焚く篝火、その炎が夜は燃え盛り、昼は消え尽きているように、私もまた、夜は恋心を燃やし、昼は消え入るばかりに過ごしているのだ。
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大中臣能宣 詞花和歌集 巻七 恋上 歌番号 225
(小倉百人一首 49番)

from やまとうた
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間章

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宮の滝と言ふ所に、法皇おはしましたりけるに、おほせごとありて

秋山に 惑ふ心を 宮滝の
滝の白泡に 消ちやはててむ

出家の身でありながら秋山の美しさに惑う私の心を、この宮滝の奔湍の白い泡に消し尽してしまいたいものです。

素性法師 後撰和歌集 巻十九 離別歌 歌番号 1367

from やまとうた
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三章鬼門編

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雁のくる 峰の朝霧 はれずのみ
思ひ尽きせぬ 世の中の憂さ

雁が来る峰にかかる朝霧のように、晴れないばかりで悩みが尽きないこの世の憂さよ

読人知らず  古今和歌集 巻十八 雑歌下 歌番号 935

from  お部屋
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四章鬼門編

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世の中は 昔よりやは 憂かりけむ
わが身ひとつの ためになれるか

世の中は昔から辛いものだったのか、それとも自分のためにそうなったのだろうか

読人知らず 古今和歌集 巻十八 雑歌下 歌番号 948

from お部屋
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幸鷹大切な恋第四段階

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女につかはしける

人恋ふる 心ばかりは それながら
我はわれにも あらぬなりけり

恋しく思う心はそのままだが、私は以前と同じ私ではないのですねえ。

読人知らず 後撰和歌集 巻九 恋歌一 歌番号 514

from 『後撰和歌集』 工藤 重矩校注、和泉書院〈(和泉古典叢書 3〉、1992年。ISBN 9784870885486

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笑まししからに妻と言ふべしや
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翡翠障害のある恋第三段階

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冬夜月によめる

山の端は 名のみなりけり みる人の
心にぞ入る 冬の夜の月

(月が入るという)山の端も、今夜は甲斐がないことよ。眺める人の心に入っていつまでも消えない冬の夜の月の清らかさであることよ。

大弐三位 後拾遺和歌集 巻六 冬 歌番号 391

「心に入る」と「月」が「入る」とを重ねる。

from sofashiroihana
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終章

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御匣殿の別当に、年をへていひわたり侍りけるを、えあはずして、その年の師走のつごもりの日つかはしける

物思ふと 過ぐる月日も 知らぬ間に
今年は今日に はてぬとか聞く

物思いをしていて、過ぎ去って行く月日も知らないうちに、今年は今日で終りだとか聞くことだよ。

藤原敦忠 後撰和歌集 巻八 冬 歌番号 506

from  やまとうた
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翡翠大切な恋第一段階

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打ちわびて よばはむ声に 山びこの
こたへぬ山は あらじとぞ思ふ

つらい気持ちで何度も呼びかける声に、答えを返さない山はないと信じます。

読人知らず 古今和歌集 巻十一 恋歌一 歌番号 539

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翡翠大切な恋第一段階

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さきそめし やどしかはれば 菊の花
色さへにこそ うつろひにけれ

咲きはじめた所から移ったので、色までも変わったのだな。

紀貫之  古今和歌集 巻五 秋歌下 歌番号 280

from お部屋
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翡翠大切な恋第一段階

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永承四年内裏歌合いに、月をよめる

いつもより くもりなき夜の 月なれば
見る人さへに いりがたきかな

今宵はいつよりも曇りのない夜なので、月だけでなく、それを見る人までも家の内に入りにくいよ。

江侍従 後拾遺和歌集 巻十五 雑一 歌番号 841

from 『後拾遺和歌集』 久保田 淳 (著), 平田 喜信 (校注)、岩波文庫〈黄 29-1〉、2019年。ISBN 9784003002995
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三章裏鬼門編
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月のおぼろなりける夜、入道摂政まうで来て物語し侍りけるに、たのもしげなきことなど言ひ侍りければ、よめる

くもる夜の 月とわが身の 行末と
おぼつかなさは いづれまされり

曇った夜空の月と、我が身の行末と、頼りなさはどちらがまさっているのでしょう。

藤原道綱母 後拾遺和歌集 巻十五 雑一 歌番号 870

from  やまとうた
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泉水遭遇イベント 早朝不在 東寺
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年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず

毎年毎年、花は変わることなく咲く。人の世の変わりやすいのに比べ、自然は変わらないことのたとえ。

劉希夷 「代悲白頭翁」

from コトバンク
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幸鷹障害のある恋 第二段階
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これさだのみこの家の歌合せによめる

月見れば ちぢに物こそ かなしけれ
わが身ひとつの 秋にはあらねど

月を見れば、様々に物悲しく思える、この身だけの秋ではないけれど。

大江千里 古今和歌集 巻四 秋歌上 歌番号 193
(小倉百人一首 23番)

from お部屋
四章裏鬼門編
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馬内侍がもとにつかはしける

夢のごと おぼめかれゆく 世の中に
いつとはむとか おとづれもせぬ

夢のように何事も不確実になってゆく世の中に、いつ訪ねてくれるつもりであなたは音沙汰もないのですか。

徽子女王 後拾遺和歌集 巻十五 雑一 歌番号 879

from やまとうた
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一二章 朱雀院編
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小一条院、入道太政大臣の桂なる所にて歌よませたまひけるに、紅葉をよみ侍ける

もみぢ葉は 錦に(と)見ゆと ききしかど
目もあやにこそ 今日はなりぬれ

紅葉は錦と見まごうと聞いたけれども、錦ではなくて綾ではないか、御子のおいでになられた今日は紅葉が目もあやに散ったよ。

藤原頼宗 後拾遺和歌集 巻二十 雑六 歌番号 1206

目もあやに>まばゆいほどに

from 『後拾遺和歌集』 久保田 淳 (著), 平田 喜信 (校注)、岩波文庫〈黄 29-1〉、2019年。ISBN 9784003002995
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一二章 朱雀帝編
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寛平の御時、菊の花をよませたまうける

久方の 雲のうえにて 見る菊は
天つ星とぞ あやまたれける

殿上の雲の上で見る菊は、空の星かと見間違えてしまいました。

藤原敏行 古今和歌集 巻五 秋歌下 歌番号 269

from お部屋
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彰紋場所紹介 随心院
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いとせめて 恋しきときは むばたまの
夜の衣を 返してぞ着る

とても切実に、もう耐え切れないほど恋しい時には、「夜の衣」を裏返して着て寝ます。

小野小町 古今和歌集 巻十二 恋歌二 歌番号 554
(小倉百人一首 9番)

せめて >切実に

from お部屋
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笑まししからに妻と言ふべしや
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イサト大切な恋第四段階
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阿弥陀仏の誓願ぞ、返す返すも頼もしき、一度御名を称ふれば、仏に成るとぞ説いたもう

阿弥陀仏の誓願はいかにもいかにも頼りに思われるものである。一度弥陀の御名を唱えたならば、必ず成仏できると説いておられる。

梁塵秘抄 巻第二  法文歌 佛歌 29

from ~ 今様合(いまようあわせ) ~のご案内 | 後白河法皇御所聖跡 天台宗 法住寺
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幸鷹八葉探し 帝編 翡翠不在
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池のほとりにてもみぢの散るをよめる

風吹けば 落つるもみぢ葉 水きよみ
散らぬ影さへ 底に見えつつ

風が吹くと落ちる紅葉、水が清らかなために、散らないものまで水底に映って見えている。

凡河内躬恒  古今和歌集 巻五 秋歌下 歌番号 304

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泉水場所紹介 鳥羽離宮
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仏は常にいませども現ならぬぞあはれなる
人の音せぬ暁にほのかに夢に見えたまふ

仏はいつもそばにいるが、姿を現さないのが尊いのである。人々が寝静まった暁に、ほのかな夢の中で姿を見せるのだ。

梁塵秘抄 巻第二 法文歌 佛歌 26

from たま

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