ひとひら言葉帳 (@kotobamemo_bot) on X 私を思って嘆いてくれる位なら、君の美しい心の中で忘れられるほうがいい。ああ、私がたぶん、土と混ざりあった時、この詩を目にすることがあっても、言っておくが、わがあわれな名前を口にするさえやめてほしい。君の愛は、私の生命と一緒に、朽ちるに任せてくれ。/シェイクスピア「ソネット71番」
暇十朗#140字小説 (@himajuro) on X 『私はロボットではありません』の欄にチェックをつけるアンドロイドを見て「嘘つくなよ」とからかったら、「嘘はいいですね。人の作ったものの中で私の次に便利です」なんてしれっと返されたのが先週のこと。今は遊園地のチケット売場で「嘘じゃないのに!四歳なのに!」と製造年数を泣き喚いている。
暇十朗#140字小説 (@himajuro) on X 「お、お爺ちゃん!ニュースに出てた連続殺人鬼が、山奥の神社に入っていくのを見たんだけど!」私が大慌てでそう伝えると、「まさか禁足地に入ったのか!?」とお爺ちゃんが目を見開く。お婆ちゃんは「そういえば、最近あの辺りには人喰い熊も出るらしいですよ」とお茶をすする。面白くなってきたな。
暇十朗#140字小説 (@himajuro) on X 「王は俺たちを餓死させる気か!」「今日食べるパンもない!」「パンもないんだぞ!」窓を叩く怒号に堪えきれず王妃は叫び返す。「あのね、パンがなければお菓子を食べればいいでしょ!」一瞬の沈黙のあと、再び市民が騒ぎ出す。「天才!」「お菓子は山ほどある!」「お米もあるぞ!」陽気な国である。