masaka says
藤原貞朗「ルーヴル美術館 ブランディングの百年」を読んだ。誕生の迷宮的状態から文化世界での覇権を打ち立てるまでを、から1930年代の大改造=近代化、1960年代のマルローによる文化政策、1980年代のミッテランによるGrand Louvreを3つの柱に批判的にたどる。ルーブル自体にはさほど興味ないが、サモトラケ島のニケの「理想の復元」とか印象派の位置づけとかアメリカとの美術の先端競争とかなかなか興味深いエピソードが散りばめられいて面白いが、辛口の記述にちょっとクセがあってひっかかる。バタイユのマネ論とかマルローの「空想の美術館」とかグリーンバーグの「モダニズム絵画」とかは読んでみよう