masaka says
辻惟雄「最後に、絵を語る。」を読んだ。《奇想の系譜》が注目されすぎて正統派の肩身が狭くなりすぎているということから、やまと絵、狩野派、応挙と芦雪、さらに(私の好きな絵として)かるかやと東山魁夷についてインタビュー形式で語る。細部に踏み込みながら分かりやすい。そして最後に山下裕二との師弟対談で4章の国宝候補リストを踏まえて全体を振り返り、整理もしてくれる。誠に貴重な証言でありまた格好の入門書でもある。日曜美術館でもときどきお姿をお見かけするが、お元気でいらっしゃることは宝