masaka says
野矢茂樹「言語哲学がはじまる」を読んだ。フレーゲの述語=命題関数はその真偽値が文の意味、ただしそれは外延であって置き換え可能な固有名の意味を示すには意義(内包)を使うという。それに対してラッセルは確定記述を用いを命題関数に読み替える=記述理論(DL!)を導入、固有名は「これ」「あれ」に行きつくとする。ウィトゲンシュタインは対象の代理としての言語を考え、文によって可能な事実=事態、そして対象がどの可能的事態/語に現れ得るかを論理形式、その可能な世界の集合を論理空間とする、など。おぉまさにRDFの世界ではないか。論理記号を一切使わず噛み砕いて対話的に語っており、すこぶる読みやすい。しかしKindle版は検索もマークもできないのか…